たな卸しって?
もしもし~。・・・はい。・・・これとこれと・・・お願いしま~す。
おや、おやつの宅配を頼んでるんですか?
フガッふっふッ(ゴックン
ハッハカセ!びっくりさせないで下さいよぉ~。
今の電話は、商品をいっぱい仕入れるために、業者に発注をかけてたんですー。
ほぅ、お忙しいようで何よりですね。
いやまぁ、そういうわけでもなくて・・。
もう年末で決算じゃないですか。
だから、決算対策として、いっぱい商品を仕入れて、経費を計上しようとしてたんです。
その方が、節税になりますよね!
あ~、なるほどね。
でも、ポチ太くん。その商品は、決算までに売り切らないと、経費にできませんよ。
え!そうなんですか。。てっきり経費にできるものだと思って・・いつも以上に買ってしまいました。。
でも大丈夫!今月中に食べちゃいますね!
え?・・・まさか・・・やっぱりおやつなんじゃ・・・
ふぇぇ。。(涙
【たな卸し】のお話のまとめ
商品や製品、原材料等が必要となる事業の場合、期末に未販売・未費消のものは、棚卸資産として処理します。
棚卸資産となった場合、その期の経費とはできません。
では、どうやってたな卸しをすれば良いのでしょうか。
簡単な一例を挙げると、以下のようになります。
- ① 棚卸資産となるものをリストアップする
まずは、自分の事業で、棚卸資産になりそうなものをリストアップしましょう。
例えば、物品販売業であれば、未販売の仕入商品が挙がってくるかもしれません。
また、飲食業であれば、未費消の食材が挙がってくるかもしれません。
さらに、製造業であれば、加工中の仕掛製品が挙がってくるかもしれません。
このようにして、まずは、調査対象にあたりを付けていきます。
- ② 現物を確認する
実際に、どれだけ現物が残っているか、確認します。
商品の仕入・払出を記録している帳簿がある場合は、その帳簿を見れば、残数量が把握できるかもしれません。
ですが、帳簿数量と現物数量とは、様々な要因で、乖離が発生していることがあります。
必ず、現物を確認するようにしましょう。
- ③ 単価を確認する
商品によっては、仕入れた時期により、購入単価が異なることもあります。
例えば、○○月には、50円/kg、で仕入れていたものが、△△月には、60円/kg、に高騰していたかもしれません。
では、上記例で考えると、どちらの、あるいは、どうやって棚卸資産の単価を決めればよいのでしょうか。
方法はいくつかありますが、その一つとして、最終仕入原価法というものがあります。
これは、その年の最後に取得したものの単価で、評価する方法です。
上記例で考えると、60円/kg、が最後に取得したものの単価とすると、一律60円/kg、で評価します。
- ④ 計算する
上記②で集計した【数量】、と、上記③で算定した【単価】、を掛けて、【金額】を計算します。
これが、棚卸資産として、計上すべき金額となります。
以上のように、棚卸資産が発生する事業の場合、最低でも、期末に一度は棚卸資産の集計をする必要があります。
また、上記③で説明したとおり、棚卸資産の評価には、いくつかの方法があり、事前に税務署へ届出が必要な場合もあります。
自分がどんな方法で棚卸資産を評価すればよいか、事前に確認しておく必要があるかもしれません。
たな卸しの処理漏れがないように、注意しましょう!
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